ひとり親家庭ホームヘルプサービスを、必要な家庭に届けるために −−決算審査より

ひとり親家庭ホームヘルプサービスを、必要な家庭に届けるために

9月の本会議では、2025年度の決算審査が行われました。私にとって初めての決算審査。市の事業を一つひとつ振り返り、今後の政策につなげていく貴重な機会となりました。

今回は、子どもに関わる分野、なかでもひとり親家庭やDV被害を受けた女性への支援に焦点を当てて質問しました。その内容を、一つずつご報告したいと思います。

今回は、「ひとり親家庭ホームヘルプサービス事業」についてです。

目次

ひとり親家庭の暮らしを支える制度

ひとり親家庭等日常生活支援事業は、就職活動や技能習得、病気などで家事・育児が難しくなった家庭に、ヘルパーを派遣して生活を支える制度です。実施主体の多くは市区町村ですが、そこに国や都から費用の3/4が補助されます。国は、一時的な支援だけでなく、仕事などで帰宅が遅くなる家庭への定期的な支援も位置づけています。親が安心して働き、子どもが安全に暮らせる環境を整えるために、大切な制度です。

利用世帯はたったの3世帯…

多摩市では「ひとり親家庭ホームヘルプサービス事業」として実施されています。しかし、決算資料によると、利用世帯はこの5年間で10世帯から3世帯へと減少していました。

所管課に理由を尋ねると、特段の分析はできていないが、ヘルパーの高齢化や不足については認識している。また、多摩市だけでなく他自治体でも利用が減っている、との回答がありました。

一方、国の調査資料では、ヘルパー確保の難しさから、自治体が市民への周知を控えてしまっていることが課題として示されています。多摩市もヘルパー不足については認識しているところですが、一方で周知は十分に行われているのでしょうか。

利用条件を狭めていないか

調べていくと、国としては、生活環境の変化などに伴う一時的な支援に加え、就労により帰宅が遅くなる場合への定期的な支援としても位置づけていることがわかりました。

ところが、多摩市では対象者の前提に、「生活環境が激変し、一時的に日常生活に支障をきたしている(中略)ひとり親家庭」と記しています(HP)。就労も対象事由には含まれていますが、定期的な利用ができることは、十分に伝わりやすい案内になっていません。

また、多くの親は、「日常生活に支障をきたしている」と自覚する前に、就労時間を短く調整したり、正社員からパートに切り替えたりするのではないでしょうか。そうなると、家計は苦しくなっていきます。国もまさにこういった貧困の連鎖を断ち切るために、この制度を設けているのです。

近隣自治体のホームページも調べたところ、多摩市のように前提条件を絞り込むような表現にしているところは見当たりませんでした。

市は答弁で「まず相談を」と言いましたが、たまたま市に必要性を認められた家庭だけが使える制度でよいのでしょうか。多摩市も他自治体と同様、国の意向に沿った制度として広く周知すべきです。

支援を必要とする家庭に届けるために

国は2025年度に、ヘルパーに支払う単価を1時間あたり2,000円から4,400円と大幅に見直しました。このうち国が2分の1、都が4分の1、市が4分の1を負担する仕組みです。多摩市でも2026年度から単価が引き上げられています。

これは大きな改善です。

今回の質問では、これを機に、国が設定したこの制度の本来の趣旨を生かせるよう、利用案内の見直しと、それに合わせたヘルパー確保の取り組みの強化を求めました。今後も予算や事業の実施状況を確認しながら、必要な家庭に支援が届く仕組みを求めていきます。

 

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