
先日、元衆議院議員の五十嵐えりさんによる「子どもと一緒に学ぼう 日本国憲法」の学習会に参加しました。
今回の学習会で、特に印象に残ったのは、「日本国憲法は誰が守るものなのか」という問いでした。
憲法は、誰のためにあるのか
五十嵐さんが最初にお話しされたのは、日本国憲法は、誰が守るべきものなのか、ということでした。
憲法第99条では、天皇や国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員に憲法を尊重し擁護する義務があると定められています。
つまり、憲法は、権力を持つ側が守るべきルールである。
このことを、まず知っておくことだけでも大きな意味があると、五十嵐さんは強調されていました。
普段、「憲法を守らなければならない」と聞くと、私たち国民が守るものというイメージを持ってしまいがちです。
けれども、憲法には、国家権力が暴走しないようにする役割がある。
それがまず重要であることを、改めて確認いたました。
憲法9条の「自衛隊明記」について
学習会では、憲法9条の改正案についても取り上げられました。
自民党が提案している、自衛隊を憲法に明記する案について、「なぜ、ただ自衛隊を書き加えることが問題になるのか」ということを、五十嵐さんが丁寧に説明してくださいました。
憲法に何かを明記するということは、単にそこに一つの言葉を書き加えるだけではありません。
「なぜ、わざわざそれを憲法に書くのか」という背景や、そのことによって既存の条文との関係がどう変わるのかまで含めて考える必要がある。
9条には、
「国際平和を誠実に希求し、戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」
そして、
「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」
といった規定があります。
そこに自衛隊を明記することによって、現在の9条が持っている意味が弱まってしまう。
単純に「自衛隊を書くか、書かないか」という話ではなく、憲法全体の構造の中で考える必要があるのだということを学びました。
憲法は「覚えるもの」ではなく「暮らしに使うもの」
そして、後半のお話で特に心に残ったのが、
「憲法をただ勉強として覚えるだけではつまらない。これを何に生かすのか、私たちの暮らしにどう使っていくのかが大切」
というお話でした。
自分の生活の中で、
「なんでこうなっているんだろう?」
「どうして、こんな扱いを受けるんだろう?」
「これはおかしいんじゃないか?」
と感じる違和感。
そうした身近な疑問を、憲法に照らして考えてみる。
そこに、問題を解決する糸口を見つけることこそ、憲法の大切な役割なのだというお話でした。
これは、私自身が今、議員として市政の課題に向き合う中でも、とても大切な視点だと感じました。
五十嵐さん自身の経験から
五十嵐さん自身も、中学校卒業後に働く中で、社会的に弱い立場に置かれ、たくさんの大人から見下されるような経験をされたそうです。
そんな中で憲法を読み、「法の下の平等」という言葉に大きな感銘を受けたことが、法律の道を志すきっかけの一つになったとお話しされていました。
憲法が、単なる教科書の中の文章ではなく、自分自身を支えてくれる言葉になった。
その経験を聞いて、憲法を学ぶ意味をより身近に感じることができました。
また、憲法についてのお話だけでなく、そうした経験を含めて五十嵐さん自身のお人柄や、なぜ憲法や法律を大切にしているのかを知ることができ、とても興味深い時間でした。
もっと身近に、憲法を

今回の学習会に参加して、憲法はもっと当たり前に、私たちの日常の中で知っていていいものなのだと改めて感じました。
憲法というと、「難しい法律」「学校で習ったもの」というイメージを持ってしまいがちです。
でも、本当は私たちの暮らしや権利と深くつながっているもの。
困ったときや、何かに違和感を覚えたときに、「憲法には何と書いてあるんだろう?」と立ち止まって考えてみる。
そんなふうに、もっと身近な存在になっていけばいいのだと思います。
今は、学校で憲法について学ぶ機会はありますが、もっと多くの子どもたちが、単に条文を覚えるのではなく、「自分たちの暮らしと憲法はどうつながっているのか」というところまで考える機会があってもいいのではないでしょうか。
今回の学習会は、私自身にとっても、憲法を「知識」としてではなく、「暮らしを考えるためのもの」として捉え直す機会になりました。
貴重な学びの機会をありがとうございました。
